お米大好き看護師Aが訪問看護を志したきっかけ

暑かった長い夏がようやく終わり、朝晩が涼しくなったり、鈴虫がないていたりと秋を感じられる季節になってきました。
私はお米が大好きなので、職場の近くの田んぼで稲穂が実っているのを見て、綺麗なお米に育ったねと思ったり、夕日に照らされて黄金色に色づく姿を見て、いつもほっこりしています。

9月から訪問看護ステーションPbを開所し、開所当時はスタッフ一同で病院、開業医、居宅介護支援事務所、施設など挨拶周りをさせていただきました。
看護師としてしか働いたことがなかったので、営業というものに慣れず疲れる日々もありましたが、たくさんの方々に出会い、あたたかい言葉も頂き、ご縁がつながり、ありがたいことに今月から依頼もいただきました。
スタッフ一同心より感謝申し上げます。

今日は私が訪問看護を志すきっかけとなったある患者さんの話をしたいと思います。

その患者さんは病院で余命宣告を受け、残りの日々を自宅で過ごすために退院された方でした。当時の私は大きな病院を退職し、訪問看護の仕事を始めて間もない頃だったので、自宅での療養、しかも医療従事者ではない家族だけでの看護には限界があると考えていました。
日々関わっていく中で、その患者さんが「もう点滴はしたくない」「家族と食卓でご飯を食べたい」「一人でお風呂にゆっくり入りたい」とおっしゃいました。

私はそれを聞いてはっとしました。

病院では起床、消灯、食事時間などが決められており、すべての患者さんが同じリズムで生活をしています。しかし自宅に戻れば患者さんではなく、一人一人がおじいちゃんであり、おばあちゃんであり、お父さんであり、お母さんなのです。
たとえ病気を患っていても、余命宣告を受けていても、自宅でいる限りその人自身でいられるのです。

それ以降も私は家族の献身的なサポートにも支えられながら、訪問看護を続けました。

そして余命宣告を受けたその方は、今では普通に食事をし、カラオケやお酒を楽しめるほど回復されました。
そのイキイキとした姿や表情を見ていると、家族と自宅で過ごすことが、病気と向き合う事以上に大きな力になることを感じました。

また家族に近い立場で利用者さんに関われる訪問看護という仕事に、今まで味わったことのないやりがいを感じました。

病院での仕事もやりがいがあり充実していましたが、訪問看護という仕事に出会い、不安な時もありますが、利用者一人一人とゆっくりと向き合い看護できることに喜びを感じ、これからもスタッフと共に日々精進していきたいと思います。

(お米大好き看護師A)

 

 

 

 

 

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