トトロが大好きな看護師Bのお話

トトロが大好きな看護師Bのお話

 

突然ですが、みなさんトトロはお好きですか?

わたしは、トトロがだーい好きです。

神秘的で、すべてを包み込んでくれるような安心感、そしてあの不思議な可愛さがもうたまりません。

今日は、子どもたちと自然いっぱいの中でトトロのように穏やかに生活しているトトロ好きのわたしから、今わたしがここで看護師をしている理由について少しお話させていただこうと思います。

 

わたしがまだ看護学生だった頃、すい臓がんの終末期の患者さんを受け持ちました。

もう自分で動くことも、何かすることもできない患者さんの姿を目の当たりにしたとき、わたしができることなんてあるのだろうか・・・と戸惑い、バイタルサインを測ることさえ躊躇したのを覚えています。

実習を通して先輩ナースのケアやご家族との関わりの様子から、できるケアは沢山あることに気づかされました。

がん終末期という残された命の時間の中で、この方にとって今必要なことは何なのか、ご本人の体調や希望を尊重しながら今何をして差し上げることができるのか・・・。終末期の看護について深く考えさせられた実習でした。

 

次第にその患者さんの状態は悪くなり、最期の時が近づいてきました。

当時のわたしは、人が亡くなるという姿をあまり見たことがありませんでした。

ある朝病棟に行くとその患者さんの病室は空っぽになっていました。

わたしにとって当たり前にあった明日はあの方にはなく、明日が来るということは当たり前ではないんだと気付かされました。

 

その後看護学校を卒業し、がん看護、終末期看護、そして緩和ケアをもっと深く学びたいと思い総合病院で働き始めました。日々忙しく業務をこなす中でも、他のスタッフと相談しながら、目の前の患者さんに対して何ができるのかを考え看護する時間は、わたしにとってとてもやりがいのある充実したものでした。そして、この人たちみたいな看護ができるようになりたい!そう思えるナースとの出会いもありました。

 

妊娠、出産を経てしばらく現場を離れていましたが、やっぱり看護師として働きたい!

そう強く思えたのは、あの時看護のやりがいを教えてくださったナースたちとの出会いがあったからだと思っています。そして今、そのナースたちと一緒に働いています!

 

在宅看護はまだ始めたばかりで、正直、病院との違いに戸惑うこともあります。

でも、Pbスタッフ全員で目の前の利用者さんやご家族の方に今何をして差し上げることが出来るのかを考え、“その人らしい暮らし”を支えていけるように努力していきたいと思っています。

そして、トトロのようにすべてを包み込んでくれるような安心感のある訪問ナース目指して頑張ります!

(トトロが大好きな看護師B)

 

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